「おむすび」vol.16 佐藤タイジさん インタビュー

自分ごととして入ってくるきっかけが必要

ー日本人は特に人の目を気にする方が多い気がしますね。
「足並み揃えないと」とか「1人だけ違うことしてると変な人って思われるんじゃないか」とか。足並みを揃えることが不要だとは言わないですが、必要なところを間違えちゃいけないと思うんです。
例えば仕事。勤務している組織に意見できない雰囲気があったとして、その会社って成長するとおもいます?
弘法大師や諸葛孔明はいつも自分に意見してくれる人を周りに置いていた事からも、「賢人」とは何を見て何を考えているのか考えてみると良いかもしれないですね。
ー責任をとりたくないってみんなが思っている
昔が良かったって言いたくないですけど、リーダーの選び方、教育の仕方、昔の方がもうちょっとマシだったよねって、今の日本の現状を見ていると言いたくなりますよね。大人として、未来のために、子どもたちのために、責任を肩に乗せて行動していこうよって思います。

〜編集部ライターchisato談〜
THEATRE BROOKのライブで教育や政治についてタイジさんが話すことがあります。(実はそれが聞けるのが楽しみのひとつ)
そうした言葉が誰かの心の中にタネとなって撒かれていく・・・それがいつか、その人に必要なタイミングで芽を出すんだろうなって思います!

フェスの良さ

音楽があって、音楽が好きな人が集まるんだけど、そこに特化した情報を持っている人が集まるわけですよね。その情報を色んな角度でシェア出来る。テレビにもインターネットにも出てこない情報がフェスにはある!それがフェスの良さですよね。そんな取り組みの一つが「こどもソーラーブドウカン」です。
http://solarbudokan.com/2022/area/kids/

ソーラーシェアリング

=下で農業ができるもの
耕作放棄地などを利用するなどで、一石二鳥。二酸化炭素を減らす事がよく言われているが、それは都心で必要なこと。畑などがたくさんある地域にはあまり関係ない。「二酸化炭素を減らすことよりも、酸素を増やすことの方が大事」とタイジさん。
★いとうせいこうさん発案の「アーティスト電力」にて「太陽のタイジ発電所」運営中!▶︎https://minden.co.jp/personal/shareland/taijisato/

音楽の力

六カ所村/祝島の反対運動をずっと見続けてきたタイジさん。
「反対」運動をやり続けることは本当に大変なこと。「反対」という気持ちを維持し続ける事もとても大変な上、体への負担も大きいと感じたのだそう。では「賛成」ならば?
「それいいね!」「賛成〜!」というアクションは気軽に出来るし、体への負担も少ない。
ならば音楽を通して賛成運動をやろうと思ったのだそう。だから自分は太陽光発電の「賛成運動」を続けている。芯は揺るぎないものだけど、楽しく笑顔で続けられる事はとても大切。
僕は徳島生まれだから、「踊る阿呆うに見る阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損そん」これが根っこに染み付いてるんですよ。賛成運動は阿呆でも出来るでしょ(笑)阿波踊りは究極の百姓一揆みたいなもの。悪いイメージがあるかもしれないけれど、そんなことないんですよ。同じ目標に向かって行動し続けるということ!
でも阿呆だから(笑)やめろって言われてもやめないんです(笑)

〜百姓一揆とは〜Wikipediaより
領主から禁じられた民衆の結合・暴動というイメージで捉えられていたが、近世の百姓一揆についても、武器が携行・使用された例はほとんど見られない事が分かっている。鎌倉時代には「心を一つにする」「同心する」といった意味合いで使われていた。

こうした政治や社会問題の提起はビートルズ時代から続いているよね。
ビートルズがアメリカでスタジアムツアーをした時代は、人種差別があって、そのスタジアムも白人と黒人で入口も座席も違っていたんですよ。そんな中、イギリスの田舎から来た若いバンドマン=ビートルズが人種隔離政策に異議を唱え4人で記者会見をしたんです。「僕たちは差別的な会場での演奏はしません」ってね!そしてその日だけ人種で分けていた観客席を統合しライブをしたんですよ。
(ビックリこぼれ話!〜このライブをウーピーゴールドバーグが見に行っていたのだそう!私たちの行為は今は結果が分からなくても、未来への種まきになってるんだと感じますね!)
そして音楽を「産業」にしたビートルズ。ビートルズがいるからみんなが好きなミュージシャンがいるんですよ。(エルヴィスプレスリーって人もいるだろうけど)
音楽ってそこで演奏したらみんなが聞けるもの。忖度がないもの。
「戦争なんて嫌だ」「そんなのおかしいんじゃないの?」
それを声にするのは人として当たり前のこと。そんな風に音楽を通して「忖度しない先輩たち」を見てきて、それを繋いでいるだけなんですよ。その方がかっこいいしね。

※この項目(音楽の力)の前半はフリーペーパー本紙にも掲載しておりますが、文脈を重視し再度こちらにも掲載いたしました。